編集部: |
お子さんの良いところを伸ばすにはどんなところに気を付けたらいいでしょうか? |
南坊先生: |
うちの子は、〇〇な子です、と断定されるお母様は多いものです。わが子を一番よく知っているのは私、という自負心もおありです。けれど、入室後2、3度通われると「ママはあのようにおっしゃるけれど、果たしてそうかな?」と思うことはよくあります。
そこで、私がそういうふうにお伝えすると、大抵、ママはショックを受けられる・・・「私は間違っていた!私は5年間、何をしてきたのかしら!」と。でも、そうではありません。私は、ちょっと「違う視点」からお子様を見ただけのことなのです。一心に注がれるお母様の愛情は、何より尊いものです。ただ、少しだけニュートラルな部分を持って子どもを見て欲しいですね。頑なな思い込みや、〜〜でなくちゃ!という理想主義ではなく、お母様が柔らかい心を持って、子どもを眺めるゆとりは大事です。「あら、この子は赤い服しか似合わないと思ってたけど、青い服もこんなふうに着こなせるのね」というふうに、違う目線を持てば、ご自分も楽になります。 |
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編集部: |
最近の受験希望の方は今までと変わってきましたか? |
南坊先生: |
「ゆとり教育」全盛の時代は、私立小学校=高い偏差値、私立小学校受験=中学受験の早い版、と勘違いをされた方が多かったですね。
そういう方は総じて、本来の私立校の美学である独特の空気、伝統ある雰囲気などには無関心、意識なし、だったように思います。
ゆとり教育が終わった今、公立校への安心感が広がったせいか、私立受験人口の絶対数は減ってきたように思います。そして、幸いにも、そのことが受験希望のご家庭の質や品格を上げてきているように思います。
もともと私の教室に通ってくださるご家庭は、どんどんペーパーをして、がりがりやるのが良いです!というタイプの方はおいでになりませんが、最近では、じっくりと子どもの成長と教育を考え、正しいリードをしたい、と考えるご家庭が増えてきています。 |
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編集部: |
たくさんのホームページやブログを運営されていらっしゃいますが、どのようなお考えからでしょうか。 |
南坊先生: |
ホームページやブログは、自己満足の私の一方的な発信ですが、どこかで悩んだり、疲れたりしている方の目に留まり、「ああ、これを読んで良かった!少しホッと出来た!」と思っていただけたなら、こんなに嬉しいことはありません。生来、私はきっと「人とのつながりが大好きな、大阪人のおばちゃん」なんでしょうね。
10年前にブログを始めた時には考えなかったことですが、54歳という年齢になると、日々の経験を通じて私が感じたり考えたりしたことは、それなりに重いですね。嬉しい時、悲しい時、辛い時、私はマナーズのまどか先生として、また二人のわが子の母親として、いろいろなことを感じ、考えてきました。それが、私の発信になっています。
3年前、24歳の息子が大病を患い、一度はその命を諦めました。医学の力、多くの方々の祈りのおかげで奇跡的に命を助けていただきましたが、それ以来、「人は生きているのではなく、生かされている」と実感しています。私がどなたかの心を癒し、お役に立てているのならば、私が生かされている意味がある・・・だから、書き続けます。 |
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編集部: |
どのような方針でお子さんを指導しておられますか? |
南坊先生: |
「手を抜かず、礼儀と品格を保ち、一生懸命に愛情を持って」です。これが、私の生き方でもあります。 |
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編集部: |
編入試験にも対応しておられますか? |
南坊先生: |
お子様のフォローはしておりませんが、編入の願書のお手伝いや、お母様のご相談に応じています。教室の卒業生の兄弟姉妹や、卒業生のご友人、などが中心です。 |
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編集部: |
受験をお考えの保護者の皆さんへメッセージをお願いします。 |
南坊先生: |
是非、ご自分で納得のいく受験準備をしてください。教室から帰る時、毎回、「ああ、今日も行って良かった!」と思えることが大切です。
私自身も私学で育ち、わが子を私学に通わせる保護者でした。私学とは、やはり骨の折れる準備をするに値する教育環境です。ただ、骨が折れるだけ、辛いだけ、苦しいだけの準備だとしたら、それは間違っています。そういう準備ならば、きっとご両親も、本当は「納得はいかない」はずですね。
一度始めてしまったから(教室や受験を)やめられない、という声をよくお聞きしますが、止める勇気も必要です。「違うな?」と思ったら、教室を替わっても良いじゃないですか?一人で考えていても、決して解決はしません。自分一人で抱え込んでしまうと、結局お子様に悪い影響を与え、負担を強いることにもなるでしょう。必ず、状況を冷静に「一歩引いたところから見られる人」に相談しましょう。 |
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ありがとうございました。 |
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