コラム「ライフプランニングやライフリスクマネジメントについて(後編)」|幼児教室探しの『幼児教室どっとこむ』

−ライフプランニングやライフリスクマネジメントについて(後編)−

今回はファイナンシャルプランナーの勝又千鶴子さんに教育資金や保険について寄稿頂きました。その後編です。

■ 「学資保険」と「銀行の積立」の違い?
教育資金準備のための保険の最たるものに「学資保険」があるというお話をしました。低金利時代ではありますが、賢く選択をするポイントはいくつかあります。お金を貯めるという点から考え、「学資保険」「銀行積立」を比べてみましょう。
まず、「利回り」つまりどっちが「おトク」なの?という点です。要するに「いくら積み立てて、いくらもらえるのか」というところですが、両者にほとんど違いはないと思います。但し、「金利」という観点ならば、高い・低いだけではなくて、固定・変動という設定方法も大切です。教育資金のように10年以上先に受取を想定する場合は、今の低金利を長期間固定するのはいかがなものかと思います。今後、金利は上昇するという見方をすれば、保険で言えば「利差配当型」、銀行積立で言えば「市場金利連動型」というものを選ばれるのが懸命だと思います。

次に、「実質受取額」です。学資保険は、「保険」なので受取る「お祝い金」は「一時所得」扱いになります。細かい計算が実際はあるのですが、「受取総額―支払総額」≦50万円であれば、全額受取れます。90万円支払って受取額が100万円だとすると全額受取れるということになります。一方、銀行の積立だと増えた分は「利子所得」となり、金額の大小に関係なく一律20%が源泉徴収されます。つまり、90万円支払って満期金が100万円だとしたら、利息分(100万円−90万円=10万円)の20%の2万円は源泉徴収されるので、実質手取額は98万円になります。

そのほかには、「学資保険」は「保険」であるがゆえの保険機能があります。契約者である、例えばお父さんが積立期間中に亡くなった場合は、「お祝い金」は約束どおり支払われる上に、その後の積立金の支払いは免除になるのが一般的です。保険によっては、そういった時にそのお祝い金とは別に「育英年金」という名目の死亡保険金がついているものもあります。その保障にかかる費用は積立金に含まれていますので、利回りは少し下がります。学資保険には、そういった機能があるので加入時に契約者の健康状態によっては、加入できない場合や、契約者のご年齢によって積立金が違ってくる場合があります。
それに対して、銀行の積立は、どなたでも始められますし、利回りも年齢で違ってくるということはありません。また、最近は銀行に一定額以上の預金額を入れておくことにより、金利上乗せサービスを受けられることがあります。
以上から考えると、教育資金を積み立てる方法を1つとっても、いろいろな違いがあります。保険や積立を賢く選択することによって、利用価値はかなり違ってくるものですね。

■「子ども」の立場としての「私の経験」
私の場合、大学生の時は1人暮らしをしていました。生活費は、私のお年玉を中心に母親がしっかり銀行で積立をしていてくれたので、それを毎月一定額引き出して使っていました。(この母親の存在が、今の仕事に就く最大のきっかけになったのは言うまでもありません)
学費は、高校3年生の時に「奨学金制度」を利用し、4年間の学費分を無利子で借りました。友達の中には、大学に入ってから、奨学金制度の申請をしている人もいましたね。

で、この奨学金ですが、卒業後に「教師」になれば「全額免除」だったのですが、そちらの道には進まなかったので、就職してから返済ということになりました。返済方法は、色々なバリエーションがあって、毎月1万円ずつとか、年一括払い等がありました。しかし、私が選んだのは、親にお金を借りて「全額一括返済」でした。というのは、全額一括返済をすると、なんと10%も割引されるということだったからなのです。
当時、金利が今よりずっと高かった(郵便局の定額貯金が5%程度)とはいえ、10%となったら…です。ファイナンシャルプランナーになるべく片鱗があったのだと自分では思っております。あとは親への返済のみです。…こちらは、永久無利子なので、現在も返済中です。

私は、これという得意科目がなかったので、英語がめちゃくちゃ得意な子やスポーツや絵の才能に秀でている子がとてもうらやましかったですね。ただ、文系なのに数学が得意だったので、受験勉強は数学を一生懸命やりました。何度も問題を解いていると、ひらめくようになるんです。…これまた、今考えると数字をよく扱う今の仕事に関係してきています。何がどう将来に関係してくるかわからないものですね。

教育とはまったく関係のない私の話をお読みいただきましてどうもありがとうございました。別の角度からのお話が少しなりとも皆様のご参考になれば幸いです。

アセットガーディアン株式会社
勝又千鶴子さん

 → ライフプランニングやライフリスクマネジメントについて(前編)はこちら

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